カイロプラクティックとの出会い
～お客様への思い～

約50年前、息子が1歳を過ぎた頃、いつもは隣に座っている息子を友人に預けて車で出かけた際、田んぼ道で一旦停止を無視した猛スピードの車と側面から衝突しました。相手の車はそのまま田んぼに飛び込み、私の車は全損しました。運転席の扉はくい込み、フロントガラスは粉々に割れ、私は横に前にと振り回され、頭と身体をぶつけました。むち打ちと全身打撲を負い、入院こそ免れましたが、その後の生活は一変しました。

病院で処方された薬を飲むと震えがきたり、突然倒れることもありました。身体が思うように動かず、子供の面倒を見ることさえ苦痛でした。主人は休みのたびに多治見の施術や鍼灸に連れて行ってくれましたが、それでも体調は改善せず、寝たり起きたりの生活が長年続きました。

10年ほど経った頃、主人がバイクで外回りの仕事をしている際、1日に何十キロも走り、スタンドを立てたり畳んだりするうちに腰を痛めてしまいました。その時、主人は私に相談もなく、ダブルの高価なマットを購入してきました。ずっと体調が悪い私に対し、主人は「楽になるから、騙されたと思って寝てみろ」と毎日言い続けました。

しかし、最初は信じられず、寝てみると5分も経たずに腰や骨盤が痛み、我慢できずに「こんなのには寝られない！」と反発しました。主人はそれでも「寝ろ！」と強く言い、私は痛くなったら隣に敷いた布団に移ることを繰り返しながら、夜を過ごしました。夜が来るのが本当に嫌でしたが、少しずつマットに慣れ、4ヶ月ほどかけてようやく一晩中眠れるようになりました。結果として、腰の痛みも体の痛みも消えました。

主人はマットを購入する前、私のために骨盤整体師（当時のカイロプラクティックの資格）を取得し、私に施術を行ってくれていました。その後も、主人は技術を向上させ、私を支えてくれました。私はそのおかげでマットに適応し、長年続いた体調不良から少しずつ回復することができました。

その後、私は癌を患い、主人をさらに苦しめることになりましたが、5年が経とうとした時に、主人が突然原因不明の病気に倒れました。体中が針で刺されたような鋭い痛みを感じ、立っていても、寝ていても、座っていても痛みから逃れることができなくなり、仕事にも行けない状態でした。私の事故や癌が彼の心労を重くしたのだと思い、今度は私が彼の痛みを和らげるためにカイロプラクティックの資格を取りました。

私が資格を取ってから、主人が無償で施術していた方々が私の施術を受けに来るようになり、当初はお断りしていましたが、あまりにも頭を下げられるので意を決して施術を始めました。無償で行うつもりでしたが、御見舞いとして頂くこともありました。

子供が小学生に上がる前に家を購入し、土止めをしたり増築したりしましたが、地盤が悪く家が傾き、建て直しをする羽目になりました。借金がようやく終わった矢先、主人が病気になり、途方に暮れました。それでも私は施術を続け、主人の病気は進行していましたが、より上位の資格を取る際には、体調の悪い主人も一緒に再度資格に挑戦し、無事に二人とも取得することができました。しかし、主人は58歳で他界しました。

主人が亡くなってから、施術をする気持ちが失われましたが、定年を迎えた2年後、2011年に私は施術院を開業することにしました。主人が「せっかく取った資格、痛みで困っている人のために活かせ。そうでなければ、二人で一緒に取った資格が無駄になる」と言ってくれているような気がしたからです。

私は、主人が購入してくれた高価なマットと、主人のカイロプラクティックへの情熱と施術のおかげで、今の自分があると感じています。皆様にも、私が体験したように、辛い痛みから解放されてほしいと心から願い、毎日施術を行っています。患者様には、お金がかかるかもしれませんが、施術者の言葉に耳を傾け、カイロプラクティック【技術＋睡眠＋栄養＋体操】を取り入れ、5年後10年後の健康を手に入れていただきたいと願っています。